mixed Emotion
「はい、これ被って」

渡されたヘルメットはピンク色で、

いかにも
「女の子用」と言った感じだった。


少しテンションは下がったけど、

まさか家まで送ってくれるんだとは夢にも思わなかったから、


まぁよしとしよう。


理香ちゃん、その他大勢に冷やかされながら

2人で先に焼き肉屋さんを出ることになり、


少し気恥ずかしくかった

彼女から痛いほどの視線も感じたし・・・




初めて乗るバイクに私は少し戸惑いながらも

ぴょんっと横向きに体を乗せてみた。


「ゆり・・・死ぬよ?」

苦笑しながらつかさ君は

一度エンジンを止めてバイクを降りた。


そして、その華奢な腕のどこにそんな腕力があるのか、


私の体を軽々と持ち上げた。
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