mixed Emotion
「美玖だって、まだ持たせてもらえないのーって言ってし、理香ちゃんも驚いてたもん!今時携帯は常識だよ。」
ママの額に青筋が入ったのを確認すると
はっと我に返って唇をかんだ。
周りと比べて物事を論じるのを、この人は嫌う。
「理香ちゃん?
ふぅん、もう新しい友達が出来たの?
よかったわね。
ま、その子達が持ってるか持ってないかなんてママは全然興味ないけどねー。」
『全然』って単語をやたらに強調して
ママは2階へあがって行ってしまった。
向かいの家で飼われている犬が、キャンキャン吠えだした。
あの小さな茶色い犬はスピッツという犬種らしい
人が通ると誰かれ構わず吠えまくる
きっと怖がりなんだ
さて‥‥
どうしようかな‥‥
ママの時代には携帯なんてなかったから
私の気持ちなんて分からないんだろうな〜
頬杖をつきながら
私は頭を悩ませた。
携帯を持たせてもらえない15歳の女の子なんて、刀を持たない武士のようなものだ。
「はぁ・・・」
思わず溜息が洩れる
私の思い描いている高校生活。
新しい制服
新しい友達に
素敵な彼氏‥‥は
「まだ」
いないけど。
ママの額に青筋が入ったのを確認すると
はっと我に返って唇をかんだ。
周りと比べて物事を論じるのを、この人は嫌う。
「理香ちゃん?
ふぅん、もう新しい友達が出来たの?
よかったわね。
ま、その子達が持ってるか持ってないかなんてママは全然興味ないけどねー。」
『全然』って単語をやたらに強調して
ママは2階へあがって行ってしまった。
向かいの家で飼われている犬が、キャンキャン吠えだした。
あの小さな茶色い犬はスピッツという犬種らしい
人が通ると誰かれ構わず吠えまくる
きっと怖がりなんだ
さて‥‥
どうしようかな‥‥
ママの時代には携帯なんてなかったから
私の気持ちなんて分からないんだろうな〜
頬杖をつきながら
私は頭を悩ませた。
携帯を持たせてもらえない15歳の女の子なんて、刀を持たない武士のようなものだ。
「はぁ・・・」
思わず溜息が洩れる
私の思い描いている高校生活。
新しい制服
新しい友達に
素敵な彼氏‥‥は
「まだ」
いないけど。