mixed Emotion
私はまだ

恋愛のスタートラインにすら立てていないような気がした。

つかさ君への気持ちは
「恋」というよりも

まだ「憧れ」に近いような存在でしかない。


影響されやすい私は、純奈の言葉を思い出して久しぶりに

自分からつかさ君に電話してみることにした。



通常のコール音ではなく、携帯の向こうからは、聞いたことのない外国のメロディが聴こえてきた。

ゆったりした静かな曲は、


つかさ君に合っている気がした。


「もしもーし。」


聞きなれた声がする。

寝起きなのだろう、あくびをしながら電話に出たつかさくんの声は

いつもに増してかすれていた。
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