mixed Emotion
「あの・・・つかさ君の携帯の曲って・・・」


「あぁ、あれきれいな曲だろ?最近一番癒される曲かも」

そう言うとつかさくんはパスタの後に付いてきたアイスコーヒーを

原液のままストローで一気に飲んだ。

「ふーん・・・なんか、つかさ君みたいな曲だね」

ぽつりと自然に出た自分の言葉に、私は照れてうつむいた。

あーあ、こんな調子じゃ私の気持ちなんてバレバレだろうな。

ちらっと視線を上げてつかさ君の表情を確認すると、

また聞いていたのか聞いていなかったのか、

何も言わずにストローをくわえながら、


窓の外を眺めていた。
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