mixed Emotion
summer
ワカサギと一緒に
夏の海は夕方になると風が出て涼しい。
シーズンにはまだ少し早く、日も沈む時間帯ということも手伝って、人の気配もまばらだった。
ジーンズの裾を膝までまくり上げ、私は海水に足を漬けてみた。
冷たくて気持ちいいが、砂がまとわりついてくるので少しやっかいだった。
浜辺には捨てられたジュースの缶や空き箱がちらほらと置き去りにされていて、きれいとは言い難い浜辺だが、
それでも海の中を小さな魚がすばしっこく泳いでいくのを確認し、なんとか生き物が生息できるぐらいの環境は残っているようだった。
隣でつかさ君は海水を人差し指で舐めて不思議そうな顔をしている。
「あれっ甘い」
「えっ甘いの?」
私はつかさ君の真似をして人差し指で海水を舐めた。
「うぇっすっごいしょっぱいじゃん」
「あはは、当たり前じゃん」
つかさくんは笑いながら浜辺に腰をおろした。まんまと騙された私は恨めし気につかさ君の方を見た。
シーズンにはまだ少し早く、日も沈む時間帯ということも手伝って、人の気配もまばらだった。
ジーンズの裾を膝までまくり上げ、私は海水に足を漬けてみた。
冷たくて気持ちいいが、砂がまとわりついてくるので少しやっかいだった。
浜辺には捨てられたジュースの缶や空き箱がちらほらと置き去りにされていて、きれいとは言い難い浜辺だが、
それでも海の中を小さな魚がすばしっこく泳いでいくのを確認し、なんとか生き物が生息できるぐらいの環境は残っているようだった。
隣でつかさ君は海水を人差し指で舐めて不思議そうな顔をしている。
「あれっ甘い」
「えっ甘いの?」
私はつかさ君の真似をして人差し指で海水を舐めた。
「うぇっすっごいしょっぱいじゃん」
「あはは、当たり前じゃん」
つかさくんは笑いながら浜辺に腰をおろした。まんまと騙された私は恨めし気につかさ君の方を見た。