mixed Emotion
太陽がほぼ海に沈んだ。

私はベタベタになった足をタオルハンカチで拭いて、つかさ君に渡した。

「やっぱり女の子だなぁ。」

と関心しながらそれを受け取って、

「拭いてもいいの?汚れるよ?」

と私に尋ねた。

「もう私の足拭いて汚れてるからいいよ。」


「そろそろ行こう」


つかさくんはふいに私の手をひっぱった。もう帰るのか・・・。現実に戻されて、私は少し落胆した。


ん・・・?まてよ・・・

私は自分の手を確認した。
い…今…手をつないでるよね…?!

私は緊張のあまり手に汗をかいていることに気づき、慌ててつかさ君の大きな手を離してしまった。

「え…?あ…ごめんね」

つかさくんは謝ったが特に気にする様子もなく、再びバイクを止めてある場所に向かって砂浜を歩いていく。

「あの…いや、違うの…」
弁解しようと私はつかさ君を追いかけたが、サンダルが砂に取られて前につんのめった。

「だから手、持ってたのに」

つかさくんはあきれ顔でまた私の手を掴んだ。


「ごめん…」私は素直に謝った。

うーん、ラッキー!

私はもう手汗を気にせずつかさくんの手をぎゅっと握った。
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