mixed Emotion
予定より10分も早く渋谷の駅に着いた。

美玖はまだ来ていなかった。

私は駅の中にある雑貨屋さんでアクセサリーや帽子を眺めていた。
ピアスは校則で禁止されているので耳に穴はあけていない。

というよりも注射も未だ苦手なのに、自ら望んで体に針を開けるなんて怖くてできそうにない。

ましてや舌なんて・・・。

私はつかさ君の口の中のピアスを思い出した。

肩をぽんと叩かれて、振り向くと美玖だった。
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