mixed Emotion
渋谷から2つ先の駅に、その美容室はあった。


格安の訳にはもちろん裏があった。

そこは専門学校とくっついていて、美容師免許をまだ取ったばかりの美玖の知り合いが働いていた。

「ちょっと美玖!大丈夫?」

私は心配でたまらなくなっていた。

「大丈夫だって!色抜くぐらい私でもできるよ」

全然納得のいかない美玖の返答に私は不安な気持ちを拭い去れないまま、大きな鏡の前に座らせられた。


ああ、私どうなるんだろう・・・。

すごい金髪みたいなことになったら家に帰れないよ・・・。
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