15の夜はティラミス・ガールズと共に
 「え、え…。ただの幼馴染だよ…」

 「ふぅん…」春子は綾の手を引いて、歩くように促しました。「いや、羨ましいなと思ってさ」

 「どうして?」

 「これから、勉強、勉強じゃん?」

 「まぁ、受験生だからね」

 「彼氏とかいれば、お互いに励ましながら頑張れると思うんだ」と春子はそこまで言ってから、綾の怪訝な視線を感じ付け加えました。「いや! 綾とかとメールしてるのは楽しいし、励まされるんだヨ。でも…なんてかな…。綾達のメールは私の気持ちを“分かってくれ過ぎて”…」

 「分かってくれ過ぎる?」
 
 そう、“分かってくれ過ぎる”…。
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