15の夜はティラミス・ガールズと共に
 「そう、“心が通い過ぎてる”っていうか…」

 “心が通い過ぎてる”…。それは15歳のキーワード。
 
 誰かに分かって貰いたいけど、誰にも捕らわれたくない。
 
 
 「それって良い事なんじゃないの?」と、綾は言った。

 「もちろん、もちろん! 良い事だよ、もちろん。綾がいるから、救われる事もいっぱいあるよ」

 「…じゃあなんで?」

 「うぅん、寿くんがいる綾には分からないよ」

 そのセリフに、綾は沈黙で反感を示した。

 「いや、付き合ってるとか、そういう意味じゃなくて…。なんていうか、男子と話すのって、そういう事だと思うんだよね」
< 25 / 111 >

この作品をシェア

pagetop