15の夜はティラミス・ガールズと共に
「つまりね。私の不完全変態の彼氏ってのは、そりゃあ中学ンとき、モテたのよ。バスケ部で、活発で、元気で、明るくて。分かるでしょ?」
「…まぁ、典型的なモテるタイプだ」
「彼は“毎日が楽しくてしょうがない”といった風に、中学3年間を過ごしたわ。きっと彼に『尾崎豊』を聞かせても、何も響かないでしょうね。『なんでコイツはバカみたいに苦悩するんだ』って」
「で、逆のタイプが私の彼だった。ちょうど、寿くんと同じタイプ」
「……」
「苦悶して、悩んで、傷ついて、傷つけて…。自分の彼氏ではあったけど、本音を言うと、智美の彼の方が羨ましかったの。分かるでしょ?」
「分かる」
(分かる。それは綾の気持ち、そのものだから……)
「………でも、高校になると、私達の中で2人の評価が逆転するの…!」
「…まぁ、典型的なモテるタイプだ」
「彼は“毎日が楽しくてしょうがない”といった風に、中学3年間を過ごしたわ。きっと彼に『尾崎豊』を聞かせても、何も響かないでしょうね。『なんでコイツはバカみたいに苦悩するんだ』って」
「で、逆のタイプが私の彼だった。ちょうど、寿くんと同じタイプ」
「……」
「苦悶して、悩んで、傷ついて、傷つけて…。自分の彼氏ではあったけど、本音を言うと、智美の彼の方が羨ましかったの。分かるでしょ?」
「分かる」
(分かる。それは綾の気持ち、そのものだから……)
「………でも、高校になると、私達の中で2人の評価が逆転するの…!」