15の夜はティラミス・ガールズと共に
 『死んだわ』、と二人の声が重なった。

 はじめて、双子のマジメな表情を見た。


 「……交通事故でね」
 完全変態の方を彼氏としていた美幸は黙っていて、変わりに智美が不幸の理由を告げた。


 「……そう」
 寿はそれ以外、何も言えなかった。



 「つまりね!」と、暫しの沈黙の後、手をパンッと叩いて美幸が言った。「完全変態型の人間の方が、ゆくゆくは素敵になるって事よ!」


 「15歳のキミはまだ幼虫」

「どうせ未熟なら、より未熟な方がいい。 ……悩みなさい。傷ついて、傷つけて、葛藤しなさい」



 「…うん」
 寿は思わず“うん”という、ボロを出してしまった。
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