15の夜はティラミス・ガールズと共に
 「じゃあそう言うんなら、セブンまで一っ走り、温かい飲み物でも買ってきてよ」

 「……。おい!」清田は沢北に顎で命じた。
 
 
 「お、俺!?」

 
 悪戯好きな『ティラミスガールズ』が、沢北の不平を遮るように間髪置かずオーダーした。
 
 「じゃあ私、ミルクティ!」
  
 「私は、コンポタとブリトー!」

 「え? 食べ物あり? じゃあ私も」


 「ま、待て!」沢北は混乱する。闇の中で同じ声が連続したら独り言みたいに聞える。「どっちが何を頼んだか…。つーか、ブリトーって何だよ!?」


 「お店の人に訊けばいいじゃんッ!」


 
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