１５の夜はティラミス・ガールズと共に

　「では『刑事ヒーローズ』の撮影にはもう戻らないと！？」
　と、あるリポーターが言い、続けて「社会的責任はどうなるんですか！？」と、別のリポーターが言った。

　
　「どうせＣＧ使うなら空を飛んで列車を持ち上げてもいいな」田岡は一切の誠実を持たない戯言で、彼等の無思慮に反撃した。「あるいは金がないなら、顔に大火傷を負ったとかって代役でも立てればいい。　そういうの、君達の得意じゃないか」


　「田岡さん！　いい加減にして下さい！　二代目俳優たって、演技しか知らないワケじゃないでしょう！？」携帯３台野郎は、傷を攻めるような手口に出る。それは的確な挑発だった。「あのねぇ、こういう事態が続くと、雇用側は法的処置にも出れるんですよ！？　知ってますかぁ？」