大人な君と子供な私
階段を上がって幸樹くんの部屋の前まで行くと笑い声が聞こえた
「幸樹のやつ~、私と伊織に仕事させといて自分はおしゃべりかよ」
といいながら志保はドアをノックした
「幸樹~クッキー持ってきたよ」
ドアをあけて中にはいると
男の子が一人座っていた
しかも
前に廊下でぶつかった男の子
かっこいい男の子は私服もかっこいいんだぁ
と馬鹿なことを考えていた
すると
「はいクッキーとコーヒー」
横にいる志保が男の子のまえにクッキーを置いた
私も急いでコーヒーを置くと
「あのー…」
「はい???」
私が驚いて間抜けな返事をすると
「前に廊下でぶつかった先輩ですよね??幸樹のお姉さんなんですか??」
覚えていてくれたんだ…
「ううん、幸樹くんのお姉さんは志保で私は志保の友達~」
「そうなんですかッ。俺中村 蒼太です」
「私 浅羽 伊織 よろしくね」
とりあえずあいさつすると
蒼太くんはニコっと笑って
「よろしく 浅羽先輩」
と言った