パクり女とあたし
 


 次の日

 あたしは麻友と別れて4組に向かった。

 ──ガラッ

 「おはよー」

 「亜希、おはよ」

 いつものように前の席の人達と挨拶を交わし、自分の席に向かう。

 あたしに気付いた愛奈は本を閉じて手をふってきた。

 「おはよー愛奈」

 「おはよぉー!ね、見て見てぇ!」


 愛奈は興奮したようにそう言うと、なぜか筆箱を取り出した。

 「???」

 なんだろう……。


 「じゃぁーんっ!私も買っちゃった!」

 あ…………!


 「これ……昨日の……」


 愛奈の筆箱には昨日愛奈に見せた、あたしと同じストラップが付いていた。


 
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