甘〜い魔法
「いや…大丈夫か?」
「はいっ。」
ニコッと笑って答えるその子。
ドキン。
心臓がだんだんうるさくなってきた。
「あ、拾うの手伝うわ。」
俺は集めたプリントを彼女に渡した。
「ありがとう。」
綺麗な手をしていた。
「じゃあな。ごめんな?」
「あっ、はい!」

俺は余韻に浸りながら教室に入った。
「おーい、西本!遅刻か!」
担任のせいで俺に視線が突き刺さる。
「どうしたんだよ。」
翔平が俺に聞く。
「いや〜、ラブハプ?」
「はっ?」
「てか、俺好きな子出来たかもしんねー。」
「まじで?」
翔平が身を乗り出してきた。
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