blue


「じゃーまずオーバーからな。」


そぅいって軽やかなタッチでわたしの方へボールを飛ばす。


そのボールをわたしはアンダーで返す。


「おいおい、廣島。
お前オーバーとアンダー
わかんねぇのかー?」


「わかるに決まってますけど。」

わざとだコラ。

「じゃーやってみ。
額の辺りで三角つくんだぞ。」



はいはいそれくらいできますよ。


そう思って弾き返したボールは実に無様な放物線を描いた。


「うん、下手くそだ。」


黙れ…っ//




何でこう…
うまく言えないけど
ムカつくんだこの男は!!


取り敢えずこれだけ終わらせりゃいーんだ。
もぅ少しの辛抱だ。





「…。」


「なぁー、廣島。」


「…。」


「廣島?」



「何ですか。」


つぅか馴れ馴れしいんだよ。
誰が、廣島って呼んでいいっつった。



「俺さぁ、ずっと思ってたんだけどさ。」


何、ずっとって会ってからそんなに経ってないじゃん。



「お前って可愛いげねーなぁ。」



!!!!!!
なんだとこのやろう!

わたし、これでも立派な乙女だぞ、すきなひとだっているぞ。



「それからオーバーがへただ。」


それ今、言うことか!


「あとさ、それTシャツ前後ろ逆だよな?」



( ̄□ ̄;)Σ!!!!
な、何!?



「まぁそれはどーでもいいけど。」



よくないだろ!!(恥//)


て、笑ってんじゃねーか!!


< 15 / 18 >

この作品をシェア

pagetop