私と彼、20cm。
 年も変わって2009年。

よね君が気になって仕方がない今日この頃。

2月9日月曜日。
しーしーともうすぐやってくる乙女の日…
つまりバレンタインデーについて真剣に考えていた。

しーしー。
本名、五十嵐 詩音。
よね君と同じ軽音楽部。
担当は一応ベース。
最近はキーボードとボーカルが多い。
イケメン大好きな女の子。


「夏樹さぁ、よね君にあげないの?」

「ぶっ!!」

「きったねぇ―――!!!」

こらっ!!
女の子がそんな言葉づかいしちゃダメでしょ…
ってお前がジュースふかすような事言ったんでしょーが!!!

「いきなりですね、しーしーさん。」

「しーしーさんとかアホやろ自分。」

そこはどうでもいいんだよ。

「あたし、よね君と一言しか会話したことない…。」

そうなんです。
実は前に一回「ありがとう。」って言っただけで
ちゃんと話したことがないんです。

「関係ないって!!あげたら良いやん。」

結局しーしーに押されてあげる羽目になったんだけど…

問題があって……


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