死のカウントダウン
「高村!」
「成瀬…。」
そう言って、高村は 留以に目で促した。
高村の視線の先には、青いビニールシートがあった。
そっと めくる。
夢なら早く覚めてくれと、強く願いながら…。
しかし、無情にも留以の目に写ったのは、紛れもなく陽菜の変わり果てた姿だった。
「高村…死因は?」
「…それが、妙なんだ。」
「妙?」
「ああ。襲われた形跡も、外傷もない。しかし、毒物の反応も出ないんだ。
考えられるのは…心臓麻痺か…」
「ふざけんな!…心臓麻痺?
陽菜は健康そのものだったんだぞ!?そこらへんの年寄りと一緒にすんな!」
「成瀬…」
「…いや、悪い…。何かのせいにしたいんだろうな。」