死のカウントダウン



「高村!」



「成瀬…。」



そう言って、高村は 留以に目で促した。



高村の視線の先には、青いビニールシートがあった。



そっと めくる。



夢なら早く覚めてくれと、強く願いながら…。









しかし、無情にも留以の目に写ったのは、紛れもなく陽菜の変わり果てた姿だった。



「高村…死因は?」



「…それが、妙なんだ。」



「妙?」



「ああ。襲われた形跡も、外傷もない。しかし、毒物の反応も出ないんだ。
考えられるのは…心臓麻痺か…」



「ふざけんな!…心臓麻痺?
陽菜は健康そのものだったんだぞ!?そこらへんの年寄りと一緒にすんな!」



「成瀬…」



「…いや、悪い…。何かのせいにしたいんだろうな。」



< 17 / 37 >

この作品をシェア

pagetop