死のカウントダウン
「昨日の…いや、今日か。
今日の午前1時頃、どこで何をしてた?」
留以は黙ったままで、高村が美姫に質問を投げ掛ける。
「1時頃なら…陽菜と電話してたと思いますけど。」
「何時間も長電話してたのかな?」
「いえ、数分だと思います…。」
「家にいたの?君のアリバイを証明出来る人はいるかな。」
「あたし、独り暮らしだから…」
「アリバイはないってわけだ。」
「だけどっ…本当に家にいました!」
「だけど証明出来る人はいないんだろ?」
「何それっ…!
陽菜が死ぬ間際に電話してたからって、何で疑われなきゃいけないの!?
あたしが陽菜を殺すわけないじゃない!!
電話してたのだって、失恋した陽菜を心配して…」
「失恋…?」
ずっと黙っていた留以が、やっと口を開いた。