死のカウントダウン



家に帰ってテレビをつける。









『昨夜、行方不明だった少女が、遺体で見つかりました。死因は、いじめによるもので…』









「可哀想…。」



陽菜はポツリと呟いた。









ガチャッ










「ただいま。」



「おかえり、お兄ちゃん。」



「鍵は しめとけって言ってるだろ?泥棒でも入ったらどうすんだ。」



「お兄ちゃん、刑事でしょ。
泥棒が入っても、お兄ちゃんが助けてくれるもん。」



「お兄ちゃんがいないときに入ったらどうすんだ!」



「あたしが撃退する?」



「バーカ。」



そう言って、お兄ちゃんはあたしの頭をクシャっと撫でた。



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