アザレアの花束を


彼女から言われると、

自分の気持ちは決まっているのに、何だか照れてしまう。



「顔、真っ赤」



そう言って笑う彼女に

俺は小さく呟いた。



「……うん」



すると、
愛は俺に抱きついてきた。



俺の胸に顔をうずめている。


きっと
、彼女の顔も真っ赤だろう。



俺は、彼女に言った。




「愛も、俺のこと好き何だろ」




彼女のように
余裕を含むことはできなかったが


それだけでも
十分効果はあったらしい。



彼女はちょっとだけ顔を上げて恥ずかしそうに頷いた。



「……うん」


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