キミは許婚


ベッドの淵、ギリギリまで身体を聖から遠ざける。



「未来の旦那様に向かってなんだその態度は。心外だな」


「な、なんであたしの部屋にいるのよ!」


「デートの約束があるって言ったら奥様が入れてくれたぞ?」



もうっ! お母さんっ!


かっこいい人に弱いんだから~!!



「お前こそなんだ? その格好。パジャマかよ……しかも色気のない。襲う気も失せる」


「ぐっ……! こ、これから用意するつもりだったのよ!」



まさか忘れてたなんて言えないし。


色気ないパジャマに対してもごもっともだし……!
< 101 / 533 >

この作品をシェア

pagetop