キミは許婚


でもやっぱりメールの返事は3か月経ってもくることはなかった。



柚野さんの電話があった日から、あたしは毎晩寝る前に聖にメールを送っていた。


そして朝起きると


「今日こそは!」


と思って携帯電話を覗き、


「やっぱりないか……」


と肩を落として短大へ向かうのが日課となっていた。



そして今朝もまた大きく肩を落とす。



「もう……忘れた方がいいのかな……」



ため息とともに気持ちを吐きだす。


これも何度目だろう。



本当……忘れた方が楽なのかもしれない。
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