キミは許婚
聖の部屋の中で、一番の絶景ポイントだ。
天井じゃなくて、壁一面に映るプラネタリウム。
キラキラと不規則に瞬く光……ずっと見ていたい……。
なんて夢見心地でいると、聖にベッドへ寝かされた。
そうだ……今は夜景なんかじゃない……。
ドクン、と心臓が大きく高鳴る。
聖はネクタイをとり、シャツのボタンを何個かはずしながら、ベッドの近くにあったボタンを押した。
機械音と共に隠れる夜景。
遮光カーテンが引かれて行く。
そして夜景のわずかな明かりの代わりに、小さな間接照明が灯る。