キミは許婚
音楽と共に、父と腕を組みヴァージンロードへ一歩、足を踏み出す。
純白のAラインのウェディングドレス。
繊細な布地で表現されたティアードがふわりふわり、歩くたびに揺れた。
丁寧にあしらわれたスワロフスキーが太陽の光で眩しく輝く。
にこにこと笑っている神父の前に立っているのは、
白いタキシードをバシッと着こなした聖。
初めて見たあたしのウェディング姿にちょっとだけ驚いているみたい。
目が合うと、黒く涼しげな目元を細めて愛おしげに笑ってくれる。
聖、今からあなたの隣に並ぶよ。
これから、ずっと、ずっと。