イケメン王子とワガママ姫
「…優哉?」
何を言っても無言の優哉。
ホントどうしたんだろ?
あたし自身、どうしたらいいかなんて
分からなくて。
ギュッ…
優哉がいきなり
必死に頭を回転させているあたしを抱き締めた。
「優哉…?」
「わりぃ…
もう少しこのままでいていいか?」
優哉の声はいつもみたいに強気じゃなく
とても弱々しい声だった。
そんな優哉を見てあたしは
「うん…」
と頷いて優哉の背中に手をまわす事しか
出来なかった。