イケメン王子とワガママ姫



「…優哉?」


何を言っても無言の優哉。



ホントどうしたんだろ?



あたし自身、どうしたらいいかなんて


分からなくて。





ギュッ…



優哉がいきなり


必死に頭を回転させているあたしを抱き締めた。



「優哉…?」


「わりぃ…

もう少しこのままでいていいか?」



優哉の声はいつもみたいに強気じゃなく


とても弱々しい声だった。



そんな優哉を見てあたしは


「うん…」


と頷いて優哉の背中に手をまわす事しか


出来なかった。




< 130 / 213 >

この作品をシェア

pagetop