イケメン王子とワガママ姫
〜優哉Side〜
栞が他の男に向かって笑ってるのを見て
不安になった。
あの男が栞を見る目は
友達としてじゃなかった。
愛しい人を見るような…
俺が栞を見るような…
そんな目だった。
栞が離れていきそうで。
そんな事ないって分かってるのに
不安で仕方なかった。
でも、背中にまわった手を感じて
安心した。
栞はそばにいるんだ。
俺から離れない…
いや、離れられない…
そう思った。
「どうしたの?優哉らしくないよ?」
そうだ。
こんなの俺じゃない。
俺らしくない。
いつでも自分らしく…
そんな大切なことを教えてくれたのは
栞だった。