イケメン王子とワガママ姫



「なら話は早い。」


佐藤は俺を真剣な瞳で見ながら言った。






「栞を俺にくれない?」





…は?


お前に栞を渡せと?


俺がお前に栞を渡すとでも?



「無理だね。

ってゆうか栞は物じゃねぇし。」


「やっぱり?」


佐藤は笑いながら言った。


「でも…」


少し間を開けてニッコリ笑いながら言った。




「栞を本当に幸せに出来るのは

誰かな?」




意味不明な言葉を残し


佐藤はどこかに歩いていった。



…どうゆう事だ?


俺には栞を幸せに出来ないって事か?



ふざけんじゃねぇ。


栞は俺が幸せにする。


俺は心に誓ったんだ。


あんな奴なんかに


栞は渡さねぇ。




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