イケメン王子とワガママ姫



優哉と奈緒と光輝クンの顔を見て


安心した。



涙を流すあたしの頭を


優哉は黙って撫でてくれた。




────


涙が枯れるまで泣いたころ。


光輝クンがあたしに遠慮がちに聞いた。


「栞チャン…。何があったの?」


その一言であたしは、


さっきまでのことを思い出した。



そして、1つ1つ話した。


「辛かったよね?

そばに居てあげられなくて

ごめんね?」


奈緒が申し訳なさそうに言った。



「ううん。奈緒のせいじゃないよ。」



確かに寒くて怖かった。



でも、みんなは悪くない。



悪くないよ…





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