イケメン王子とワガママ姫
「あの…食べたくなかったら
食べなくていいよ?
あんまり自信ないし…」
食べたくない?
そんな事、あるわけねぇだろ。
自信ない?
味なんかどうでもいい。
すでにこのケーキには
栞の愛が詰まってるから。
「食べるよ。」
栞の作ったものなら
どんなにマズくても。
俺がそう言うと
栞は嬉しそうな顔をして
「本当!?じゃあ、あたし
お皿持ってくるね!!」
と言って皿を取りにキッチンに行った。
フッ…
そんな栞を見て
自然と笑みが零れた。