イケメン王子とワガママ姫
「いつもの場所って体育館の近くでしょ?」
…なんで奈緒は知ってるんだ?
あたし言ったっけ?
「うん。」
疑問に思ったけど
そこはスルー。
知られて困るわけじゃないし。
「久しぶりに話せるじゃん!!」
「それが緊張するんだって…」
話せるぐらいなら
電話もしてるし…
────
そんなこと考えてたら
あっという間に放課後で。
どうしよ…
「まぁ頑張りなよ。結果報告待ってるよ♪」
そう言って奈緒は帰ってしまった。
他人事だと思って…
はぁ…
しょうがない。行くか。
あたしはいつもの場所に向かって
歩きだした。