イケメン王子とワガママ姫
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「遅い。」
…ついてそうそうこれだ。
呼び出しておいてこの態度かよ。
でも、いつもと同じでよかった。
ちょっと安心。
まぁ変わってないのは
当たり前か…
緊張してんのあたしだけだし。
「栞。」
「ん?」
あたしは優哉の隣に座りながら答えた。
今までみたいに離れては座ることはない。
「前言ったこと覚えてる?」
前言ったこと…?
なんか言ったっけ?
「その顔は覚えてないって顔か?」
優哉はあきれ気味に言った。
はい。その通りです。
「本気だから。」
優哉はあたしの目を見て言った。
あっ…
それって…
さっきまであたしが悩んでたことじゃん!!
何やってんだあたし。