イケメン王子とワガママ姫
なんて思いながら視線を優哉に戻した。
優哉もあたしに気づいたらしく
目が合った。
その瞬間
優哉は目を見開いた。
驚いてるみたいだけど…
何を驚いてるんだ?
あたしは、近づいてくる優哉を
不思議に思いながら見ていた。
「栞…何その格好。」
あたしの前まで来た優哉は
なぜか不機嫌だ。
「え?何って…メイド?」
あたしは意味が分からず
間の抜けた返事をした。
「…こっち来い。」
優哉は、いきなりあたしの手を掴んで
歩きだした。
「ちょっと…お店始まるよ!?」
そんなあたしの声を無視して
優哉は歩いていく。