勝利の女神様？！

女生徒に釘付けになっていた間に式は終わっていた。
　
式の終わりと共に全校生徒の無駄話しが体育館に響く。
　
そんな中でも俺はあの女生徒から目が離せずにいた。
　
ゾロゾロと皆が体育館から出て行く。
　
そんな中であの女生徒もうご…
　
「あんた、なにさっきからジロジロ見てんの…？」
　
…くと思われた女生徒が、こちらに向かって歩いてくる。
　
(なっ…？)
　
俺は驚いた…いきなりな彼女の表情がどんどん大きくなる。
　
彼女が近づいてくる。
　
それがわかるとまた俺は固まった。
　
カチンコチン…と聞こえたかどうかはわからない。
それでも緊張で顔が引きつってることだけはわかる。
　
彼女が俺の目の前にまで来た。
　
そこで改めて彼女を確認する。
　
まず、目につくのが、ｸﾘｯとした瞳だった。
　
髪は肩までかかるセミロング、色は清潔さが際立つ黒。
　
そんな彼女を見るのが恥ずかしくなった俺はそっぽを向いた。
　
そして俺は一言…
　
「…な、なに…？」
　
としか反応のしようがなかった。
　
「…だから、式の間ずっと私のこと見てたでしょ！」
　
その容姿からは考えられない勝ち気を漂わす強い声に俺は言葉を失った。