―ユージェニクス―
(一つ気になるのはあの子のさげてたペンダントだけど、あれは…)
「しっかしおまえ見れば見る程女子だな」
思案していた咲眞の容姿を改めて見やり、拜早は感心…というか若干青ざめた。
「ん、これは姉さんのメイク真似たの」
「あぁ、通りで似てるわ」
黄土色のボブの髪は以前“茉梨亜”で使用していたウィッグを切ったもの。
服装は適当に女物を見繕ったが……
「でもレディースの靴って歩きにくいね、よくこんなの履いてられるよ…服もだけど」
咲眞としては余裕のある服を好む為、フィット感のある服は普段から縁がない。
どちらかというと拜早の服の方が細身だ。
「あーあ、何で拜早女装似合わないんだろ…そして何で僕が」
「お互い黒川に顔割れてんだから仕方ねーだろ、でおまえの方が化粧違和感無かったと」
言われて咲眞はウンザリという顔をした。
確かに黒川と対面した先程も、黒川は咲眞の体に手を付けた事があるなどとは微塵も頭に過ぎらなかっただろう。
付け焼き刃な化粧でそれ程顔立ちが変わるとは思えないが、“女”として来た人物が男だとは普通疑わない。
「はぁ…」
しかし自分で“あずさ”を作っておきながら、あのテンションは咲眞も疲れるらしい。
再び溜め息を吐いた。
「しっかしおまえ見れば見る程女子だな」
思案していた咲眞の容姿を改めて見やり、拜早は感心…というか若干青ざめた。
「ん、これは姉さんのメイク真似たの」
「あぁ、通りで似てるわ」
黄土色のボブの髪は以前“茉梨亜”で使用していたウィッグを切ったもの。
服装は適当に女物を見繕ったが……
「でもレディースの靴って歩きにくいね、よくこんなの履いてられるよ…服もだけど」
咲眞としては余裕のある服を好む為、フィット感のある服は普段から縁がない。
どちらかというと拜早の服の方が細身だ。
「あーあ、何で拜早女装似合わないんだろ…そして何で僕が」
「お互い黒川に顔割れてんだから仕方ねーだろ、でおまえの方が化粧違和感無かったと」
言われて咲眞はウンザリという顔をした。
確かに黒川と対面した先程も、黒川は咲眞の体に手を付けた事があるなどとは微塵も頭に過ぎらなかっただろう。
付け焼き刃な化粧でそれ程顔立ちが変わるとは思えないが、“女”として来た人物が男だとは普通疑わない。
「はぁ…」
しかし自分で“あずさ”を作っておきながら、あのテンションは咲眞も疲れるらしい。
再び溜め息を吐いた。