―ユージェニクス―
「それで……茉梨亜は生きたいって?」
「まぁ、そんなとこ」
拜早の返答後、ふ と間があり。
咲眞は噛み殺す様に笑った。
「…咲眞、その笑い方恐ぇ」
「君達…」
咲眞の下で紀一が薄く口を開く。
「雑談は終わりだ。いつまでも侵入者を放っておく黒川邸(ここ)だとでも思っているのか?」
「!」
「……」
拜早は眉間を顰めたが、咲眞はただ紀一を見た。
「こんな事を仕出かして、どうなるか理解しているのかな」
紀一は不利な体勢のはずがそれでも余裕を浮かべる。
「あ、それ黒川さんも似た様な事言った」
苦笑したのは咲眞。
瞬間そんな咲眞の隙を突き、紀一は懐に隠し持っていた小型銃を引き抜いた。
「!」
「咲っ!!」
銃口の狙いは咲眞の眉間。
寸でに拜早は咲眞の身を後ろへ引かせる。
「っ!!」
『ガゥンッ!!』
「茉梨亜はずっと俺の傍に居る!いい機会だ…おまえ達もずっと此処に繋いでやるよ!!」
銃弾は空振り、部屋の壁を穿つ。しかし紀一の指先は迷う事なく次の引き金へ…
「ち!!」
これではと、咲眞も身体が後ろへ倒れながらも銃を構えた。
交差する銃口と的。
「い、いや…!!」
ほぼ叫びに近く口を衝き、傍観であった茉梨亜が立ち上がりかける。
だが腰が抜け、前のめりになるだけ。
「…ッ!!」
なら言わなければ。制止の言葉を。
「待って…!!」
これでは。
――このままでは。
「やめてー!!!」
――ドンッ
鈍い音。
次に銃声が一発。
それを最後に
音は消えた。
「…………」
「ちょっと……」
「わ、わりぃ」
「まぁ、そんなとこ」
拜早の返答後、ふ と間があり。
咲眞は噛み殺す様に笑った。
「…咲眞、その笑い方恐ぇ」
「君達…」
咲眞の下で紀一が薄く口を開く。
「雑談は終わりだ。いつまでも侵入者を放っておく黒川邸(ここ)だとでも思っているのか?」
「!」
「……」
拜早は眉間を顰めたが、咲眞はただ紀一を見た。
「こんな事を仕出かして、どうなるか理解しているのかな」
紀一は不利な体勢のはずがそれでも余裕を浮かべる。
「あ、それ黒川さんも似た様な事言った」
苦笑したのは咲眞。
瞬間そんな咲眞の隙を突き、紀一は懐に隠し持っていた小型銃を引き抜いた。
「!」
「咲っ!!」
銃口の狙いは咲眞の眉間。
寸でに拜早は咲眞の身を後ろへ引かせる。
「っ!!」
『ガゥンッ!!』
「茉梨亜はずっと俺の傍に居る!いい機会だ…おまえ達もずっと此処に繋いでやるよ!!」
銃弾は空振り、部屋の壁を穿つ。しかし紀一の指先は迷う事なく次の引き金へ…
「ち!!」
これではと、咲眞も身体が後ろへ倒れながらも銃を構えた。
交差する銃口と的。
「い、いや…!!」
ほぼ叫びに近く口を衝き、傍観であった茉梨亜が立ち上がりかける。
だが腰が抜け、前のめりになるだけ。
「…ッ!!」
なら言わなければ。制止の言葉を。
「待って…!!」
これでは。
――このままでは。
「やめてー!!!」
――ドンッ
鈍い音。
次に銃声が一発。
それを最後に
音は消えた。
「…………」
「ちょっと……」
「わ、わりぃ」