少女マンガ的妄想
「二人とも何をしているんですか?」

校長が二人にそう聞くと

「いえ、エメラルドを迎えるための作戦を考えているんですよ」

「いえ、ルビーの物まねをしているんですよ」

と二人は口々に答えた。

しばらく二人がそうしていると、突然

パチンッ

と流備が指を鳴らした。

「よし、この手で行こう」

すると緑も

パチンッ

「よし、この手で行こー!!」

といった。

それを見た流備が、

「緑。指を鳴らせるようになったんだな?」

というと、緑は自慢気に

「そうだよー。結構練習したんだ。ルビーに教えてもらったしね。ほら見て見て!!」

そういって、得意げに両手でパチパチやって見せた。

「そうか。エライぞー」

まるで子供をあやすように流備は言って微笑んだ

「それじゃあ校長先生失礼します」

校長は流備の顔を見つめ

「頼みましたよ。流備君」

といった。

「は〜い。失礼しましたー」

と緑が答え、二人は校長室をあとにした。

「さてと、明日こそは、エメラルドを取っ捕まえてやる。…く〜燃えてきた〜!!やーってやるぜ!!」

意気込む流備を見て、緑は楽しそうに「ふふっ」と笑った。




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