戦国恋華×桜蓮月
「平時…くん!ありがとう」
引きつる顔が自然と元の顔に戻り笑顔で言えた。
平時はこっちをみて少し赤くなりながら
目をそらしながらも答えた。
「おう…よかったよ」
照れながらもちゃんと言葉で返してくれる。
優しい人・・・。
「その顔は反則だろ」
ぼそっと言った言葉をうまく聞き取れなかった。
「え?」
「いっ、いいや!なんでもねーよ」
照れてる顔もまたかわいく見えた。
優しい空気に包まれたせいか、不安の一つを口にした。
「いきなり側近なんてびっくりしたな…四人に信用してもらえるかな」
落ち込む顔をする私を励ますかのように
明るい声で言った。
「そっだなぁ~・・・そこらへんはお前の力量次第だと思うけどな!」
初めから仲良くなんてなれないもんね。
にこっと笑っていう平時は少しためらいながらも話を続けた。
「……皆さ、口では忠誠とかなんとか言ってたけど、本当は己の為に来たんだ。だからって訳じゃーねーけどさ、あいつらに限らずお前のこの国を守りたいっていう強い意志がないと、誰もついてこねーと思うけどな」
「そう…だよね」
王にとって一番大切なことを言われた気がした。
顔がうつむいてる私の顔を両手で持ちグイッとあげる。
「まずは“くん”ってゆうのよせよ!」
「えっ?!」