Opacity-不透明-
だが、次の日梓は学校に来なかった。


〈アンタ何やってんの〉
沙紀が電話越しに言った。
「ごめん。風邪ひいた」
梓が、言った。
〈まったく。明日は?来るの?〉
沙紀は、ため息をついて言った。
「うん、行くと思う。」
〈そっか。分かった。〉
沙紀の声が優しくなった
「ね。」
梓がこえをかける。
〈何?〉
「普通男子ってさ、弟の所まで何で休みなのか聞きに行かないよね?」
梓は、言った。
〈…うん。〉
沙紀は、少し黙ったがすぐに答えた。




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