ココロノカケラ

ソウマは黙った。

どうしたら、いいんだろ。

あたしは、

ソウマの手を取って、

自分の手首に這わせた。

何も言わなくても、この、

尋常じゃない心拍数は

分かるだろう。

けど


「キリカ、心臓悪い?」


「もう、ヤだ。ソウマ、蹴る」


あたしは立ち上がった。

ソウマはじっとあたしを見てる。

あまり反応がない。と、


「オレ腰抜けたかも」



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