ココロノカケラ
あたしは意外に平静で、
母上が家事をしてくれる、
安穏な生活にすぐに慣れて、
ここでソウマと関係ない
世界で生きるのもいいかなって
思った。
「じゃ、行ってくるわ。
あ。それから、」
母上は振り返る。
ちょっと考えて、
「九時くらいに、
宅配便が来ることになってるから、
必ずいてちょうだい」
と、会社に出かけた。
寝る格好のままじゃ、
かっこ悪いな。
あたしは、着替えて、待っていた。
と、携帯が鳴った。
ソウマ、だった。