ココロノカケラ

ソウマは驚いてあたしを見ている。


「どうして、ここがわかったの?」


「キリカの母上に訊いた」


うん?

待てよ。

もしかして、母上は、この時間、

あたしがちゃんと家にいるように、

宅配便なんて言ったのかも。

ソウマはニッコリ笑う。

「高校はキリカがいなくても我慢する。

けど、

大学には絶対一緒に通いたい。

オレがこっちに来るから。ね?」


それって、いやな予感が。


「そこはオレが折れるから、

キリカはレベルをオレに合わせて?」


「無理」


「無理じゃない」



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