ココロノカケラ
「…何で、わかった?」


「わかるでしょ」


「別に難しい問題解かせて

混乱してるところに

”ソウマノコトヲスキニナレ~”

って唱えまくったらどうにかなるかもとか

思ってないから」


「思ってたんだ」


「バレたか」


あたしは笑った。


「そんな必死なわけ、ないでしょ」


「うん。あたり」


ソウマは雪崩れるはずのクローゼットに向かって、

何かを取り出してきた。


「見て」


薄いアルバムだ。


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