ココロノカケラ
あたしは首をかしげた。


「あれ?でもさっき

”そんなに必死じゃない”って」


「うん。必死じゃない。

オレは気が長いから。

十年計画だ。

あと十年したら必死になる。

キリカが誰かと結婚してたって奪回する…

ってその前に邪魔するか」



 あたしは笑ってしまった。


「どう?気が楽になった?」


「なるか」


「まあいいじゃん。

何かオレはこのままでいい。

ただし、キリカに寄り付く奴は滅茶苦茶邪魔してやるけど」

< 59 / 137 >

この作品をシェア

pagetop