ココロノカケラ
ソウマは、こんなに想ってくれているっているのに。

「ま、いいわ。お姉さんがお茶を

持ってきてあげたから、飲んで?」

手に、グラスを三つ持っている。

三つ。


「へへ。あたしも仲間に入れて」


グラスの中身は、冷たい紅茶。

姉ちゃんのポケットからシロップや

ミルクが出てきたけれど、あたしは

何もいれずに飲んだ。

おいしい。

ソウマは、シロップを入れていた。

それから床に置いて、ストローで

くるくるかき混ぜている。


「お父さんお母さんは元気なの?」


突然姉ちゃんが訊いた。


「多分」

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