ココロノカケラ
ソウマがスッて近づいた。
紅茶の、甘い良い香りがする。
けれど、そばにいる、ソウマの方から、甘っ苦しい香りがする。
何だか、
肉食獣みたいだ。
がぶっ。
ってやられる寸前に、
こうやって、脳みそに、
動けなくさせる、
心地いい麻酔を送り込むんだ。
なんて、
肉食獣が、そんなことしてるわけない。
けど、ソウマには、きっと出来るんだ。
あたしのすぐそばに、両手をついて、そこにいる、ソウマ。
ソウマは、口を開いた。
「さて、遊びに行きますか。
ここにいても面白くないでしょ。
オレもキリカに骨折られたくないし」