ココロノカケラ
驚いて飛び起きた。
リビングのほうだった。
明かりをつけると、
カーテンを引いてない
むき出しの窓の向こうに
人影が見えた。
そこはベランダだ。
ここは一階だけれど、
半2階のような高さにある
人影なんか見えるはずがなかった。
わざわざベランダに
這い上がってこない限り。
声が出なかった。
けれど明かりに驚いた人影は、
ベランダから消えた。
あたしは、それでも
その場にへたり込んだ。
手が、震える。
怖い。