ココロノカケラ
這うように自分の部屋に戻って、
携帯を探した。
自分が何をするつもりなのか、
分からないままに、
ソウマに電話していた。
『どうした?キリカ?』
ソウマの声。
ほっとする。
「何か、いたんだ。ベランダに。
それで、怖くて」
『何だって!?』
人の恐怖心をかきたてるように、
遠くの空で雷が鳴った。
どしゃっと、強烈な雨が落ち始める。
『大丈夫なのか?』
そんなこと、分からない。
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